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two colors expressway

2.two colors expressway

高速道路というのは不思議な魅力があります(渋滞に捕まらなければ)。とりわけ、日が落ち始めて以降のそれは美しさすら感じる時があります。海が見えたり、巨大なビル群が見えたり、山をかき分けるような道順も、どれも違った良さがあり、素敵です。

これについては少なくない方が共感されるのではないでしょうか。

“two colors expressway”はそういった景色を連想しながら聴いていただくのが良いかと思います。あるいは実際に車を走らせるのも良いでしょう。是非とも同行したいものです。

曲調はもうお気づきの通りSteely DanそしてDonald fagenから影響を受けています。彼ら(彼)の音楽は非常に都会的であり、ユーモラスです。その上テクニカルでありながら皮肉的な美を含んでいます。この曲には、そういった音楽性を踏襲するという課題がありました。

あからさまなアプローチもありますが、さて、皆さんにはどう聴こえているでしょうか。

もう一つ、作曲を始める段階で実験したことがありました。和声の進行を半音ずつ下げるように試みたことです。最初のE6から始まり基本の和声は半音ずつ下がるように。ただしメジャー・マイナーの縛りはなく、またテンションも多用しているので、結局のところこの通りではないのですが、とはいえ楽しい試みでした。おかげで獲得した不安定な響きは結果的に良い方向へ働いたと思います。

今回のアルバムの何曲かのドラム、ベースはそれぞれGREAT3の白根賢一さん、(元GREAT3)Curly Giraffeの高桑圭さんが1参加してくださっていて、この曲もそのうちの一つです。お二人のスムースなリズムによって、音の風景がよりリアルに浮かび上がっています。レコーディングも非常に楽しい時間でした。

さて、M1の”fools..”ではスケールの大きいメッセージを示唆していましたが、この曲ではもっとパーソナルなサイズになっています。冒頭の和訳はさよならとハグ。その後、”you won”という詩があります。哀愁と恋心を感じますね。

ラブソングにふさわしくない歪なメロディーが迷いとときめきを表しているといっては、いささか強引でしょうか。この主人公が果たしてどこに行き着くのかは分かりませんが、エンディングを聴くに、夕と夜が淡く交わる高速道路には、他に車はいない様です。

“two colors expressway”、ロングドライブの一曲にいかがでしょうか。

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