TLC=Tender Loving Care 歯界展望:第49巻 第4号 昭和52年4月

Tender Loving Care

同じ考え方がアメリカでも行われ出しているとて、2月19日付のジャパン・タイムズ・ウィークリーのコラムを患者さんの1人が伝えてくれた。

結論は「高血圧の事故防止のために,私もあなたも療養の課目を励行しよう」という記事で、それが何と「この次あなたが歯科医を訪れるとまず第一にRoll up your sleeves といわれるかもしれません」という書出しである。

著者はタフト大学長のメイヤーさん。最近入手した『A Diet for Living』の著者でもあるのでまず興味を引かれた。

歯科医が治療のために高血圧を気にすることは勿論であるが、この記事では、「現在高血圧者の半数ないし1/3が無自覚であること、そのため歯科の治療を受ける際、これをチェックし発見された高血圧患者は適切な歯科治療は勿論,高血圧に対するしかるべきアドバイスを得るなり適宜、医師にリファーされるなりする慣行が医師会の賛同を得て一部の歯科医師によって生まれようとしている」ということである。

このことは糖尿病についても同様誠に望ましいことであって、歯科医は最も広くあらゆる患者層に出合う特徴を生かし、幅広い健康生活を守るすべての保健指導の担い手になろうとする点が、我々と同意見であると、この患者さんは第1の共通点を感じたのであった。

記事には続いて、この様な発見は従来はあまり効果がなかった、即ち「1972年では80%の人がその場かぎりの状態にあったが、最近1976年ではほとんどの人約90%がきちんと継続して指示を守るようになってきている」とメイヨー・クリニックの状態を示し、これはパラメディカル、医療助手達の対処の仕方、接し方、指導のあり方、即ちTLCの医療体制でもって、医療(特に療養指導)が日常生活とうまく組合わされているかをチェックし、助言し、手助けすることがそうさせたと述べている。この点がまた同じであることに第2の関心が持たれたようである。

ところで、このTLCの医療体制を今一般にどう受け止めるかが問題で、決して商業的微笑であってはならないし、ましては歯科医師、歯科衛生士の技術分野偏重志向が認められる筈もない。

犬養道子さんの『男対女』のあとがきの中で、

・・・今日を生きる人々の日々の「新生」のために、いかに重大であるかを故意にも忘れての「家事を眼の仇とする」論調など。リブ論者が仇のごとくみなす所謂「日常の家事」を「奴隷的」とするかしないかは、会社に働く男性が「奴隷的」となるか、ならぬかと同様、それに携る人間如何に関わるのであって、仕事自体に関わるものではない。・・・

と述べられているように、病人と医者、女性のパラメディカル、それぞれの本質的配役を真に生きることこそがTLCの体制を理解し育て、健康生活を自分の手で守り得る指導の成果を生み出すものと受け止めるべきであろう。

Created with images by Rohit Jnagal - "tender" • macyvall - "tender"

Made with Adobe Slate

Make your words and images move.

Get Slate

Report Abuse

If you feel that this video content violates the Adobe Terms of Use, you may report this content by filling out this quick form.

To report a Copyright Violation, please follow Section 17 in the Terms of Use.