「いわゆる医学」の業 歯界展望:第50巻 第6号 昭和52年12月

10月18日秋晴れの午後4時30分、第何回日本歯科医学会総会が終った。

4日の間、どの会場も熱気を沈欝に押し包んだような、従来感じられなかった、それでいてなんとなく納得のいく重々しさが感じられた。

▶歯科医学の進歩を人類の福祉へ◀「本会は・‥…学理と臨床の接点を重視し……各専門分野の結論的なものをわかりやすく要約し、理解いただきやすく発表される……」、また準備委員一同のご挨拶のように「どうやったらわかっていただけるか……明日からの地域社会の人々に十分な進歩した医療をしていただくという意図に立って」、わが国歯科臨床医全員のために企画遂行された学会総会であった。

最も今日的な、いわゆる高度な学理と臨床の現状の間に大きな溝や谷間すらを感ずる事なく、接点がある事を認め、それを重視し、進歩した学問を、わかりにくいであろうが「ご理解いただきやすく」発表して,地域社会の人々に「十分な進歩した医療」をしていただこうという方たちにやっていただいた学会総会であったともいえる。

「また,総会のメインイベソトと期待されているシソポジウムとしては……治療のゆくえについて……」が総会ご案内のように進められたことは意義のあることであったと受け止められる。なぜなれば、医学者と称する生物学者まがいの人たちの、治療についての従来の発表は、人間のその後のありさま,患者の治療後の経過を長期間観察することにほとんど目が向けられていなかったが、この度はじめて、その点に向かい合った姿勢がとられたからである。

今後、我々臨床医は、彼等の業(行為とその責任)とその因果についての瞭らかな発表を求め、批判し続ける、その態度こそが”ゆくえ”に対して真正面からみすえた崩させない力になる事であろう。そして▶人類の福祉への歯科医学の進歩を◀臨床のための学理、医者、“癒し手に求められる「業」としての学理、学術をきわめる学会”へと進んでゆけると思いながら、日比谷の公園を斜めに、帰路についた。

Created with images by Hiroshima University Campus Scape - "Campus scape autumn 2007"

Made with Adobe Slate

Make your words and images move.

Get Slate

Report Abuse

If you feel that this video content violates the Adobe Terms of Use, you may report this content by filling out this quick form.

To report a Copyright Violation, please follow Section 17 in the Terms of Use.